借金返済の何がきついかって、月の返済額による困窮と、滞納による催促の電話。
特に後者。やばすぎる
例えるならそうだな、頭の中に埋め込まれた小型時限爆弾のタイマーが鳴っているようなものだな。
我ながらマジでこれ正確な例えだと思う。
本記事では、借金滞納者がどういう心境で、どれくらいの頻度で催促の電話がくるのか詳細に書いていく。
結論から言うと、地獄はたったの3か月間だった。
それでも、今までの人生でぶっちぎりで辛かった。うつ病で2年間で15社転職したあの時代よりもはるかに。
「ちょっと今月は金使いすぎてピンチだからキャッシングしようかな」
とか、一時の安い感情に流されそうになっている人こそ読んでほしい。
想像以上の地獄なのだから。
金がなくて、川越にある派遣会社へ片道20キロ歩いて行った
2024年6月。
貯金もなく、会社もやめていた俺は、いよいよ派遣をやるハメになった。
派遣であれば、前払い制度がある。
1日働けば、2,3日おいて1日分が振り込まれる仕組みだ。
これに飛びついた。柄にもなくすがった。
今住んでいるところから、川越まで片道20キロ。
2024年6月12日。そのときの最高気温は34度。
今でもあの酷暑ははっきり覚えている。
覚悟を決めて、リュックに必要書類と2リットルのペットボトルを入れた。。
何回も忘れ物がないか確認したよ、なにせ片道20キロだからね、シャレにならんわ
そうして朝の9時に出発して、着いたのは14時とかだったかな。
猛暑で、リュックの中のペットボトルが1時間くらいでぬるま湯になっていた。
途中、公園に立ち寄って水を汲んだ。
無料の水が、こんなにありがたいと思ったのは生まれて初めてだ。
そうそう、マップナビを見ながら川越を目指していたんだけど、当然その時期にはもう借金滞納しててね。
2週間くらいだったかな。催促の電話が来るんだよ。
ナビ画面見てたらいきなり電話受信の画面に切り替わる時の恐怖といったら。
電話には出なかった。出れなかった。詰められるのがわかっていて出るかよ。
土日もアルバイト入れる無茶をする、1日でやめる
到着する14時までに催促が2,3件あって、何とか派遣会社で無事登録。2日後に職場見学。
帰りも同じ感じなんで割愛。
これで当面安泰・・・なわけない。
まだ足りないんだ。
2日目の職場見学まで時間がある。
帰りの道中、歩きながら土日可能なバイトを探す。
クリーニングのバイトしかねえ!
うちから歩いて30分か、しゃあねえ、ここにすっか。
indeedで応募して、タイミングが良かったのか2時間くらい後に電話がやってきて、明日会えるかと。
即答でok。そして面接して2日後に受かった。
職場見学も、なんてことなかった。
質問タイムのとき、俺があまりにも真剣かつ実務的なことをガンガン聞いてきたのが好印象だったらしい。
すごい意欲ですね、だってよ。当たり前だ、こちとら生きるか死ぬかなんだよ。
来週からフルタイムで出勤。土日はクリーニング
しかし、クリーニングは1日でやめた。理由?土日に働くのキツすぎたから。
こんな追い詰められても、休みを欲していたんだ。笑えるだろ?
確かこの時期に闇バイトがニュースになっていたっけな。
俺には他人事に聞こえなかったね。あったかもしれないもうひとりの自分だなとどこかで思っていたよ。
1日の催促電話数、4件。
派遣してもため息ばかり。催促電話のオンパレードで精神的に潰れかけて休みが多くなる
1日目は簡単な業務だったかな。アルミを切断する仕事。
ただ、環境が良くなかった。エアコンがろくに効いてない。
だが俺にはなんてことなかった。今まで製造業でずっと働いてきたからな。
むしろ最初の会社に近い環境でなつかしさすら感じていたほどさ。
そんな懐かしさすら吹き飛ばすのは、借金催促電話からくる強い不安。
教えてくれる人は優しかったが、あまりにも不安でため息ばかりついていたら、首かしげてたっけな。
「悪いね、今精神まともじゃないんだよ」
2日、3日目は辛すぎて休んだ。スマホは見れなかった。
横になって死ぬのを待つような、そんな寝方だった。
おっと、このときの1日の催促電話数、8件。ついに土日にも来るようになった。
それも2時間くらい置いて。23時とか夜中に来たときは驚いたぜ。
クレカを強制解約される。そして親にすがる。地獄の終わり
そんな調子で1か月。
滞納してたのを返済するのに1か月かかった。
で、また1か月滞納して。
また返済に1か月。
そして、来たる2024年8月24日、12時30分。
クレカを強制解約された。
理由は滞納1か月続けたのもあるが、何より俺が自分から電話して馬鹿な対応したからだ。
マジで馬鹿だった。
電話しなきゃいいのに、ようやく返済額を揃えたことを伝えれば許してもらえるとタカをくくっていたのだ。愚かの極みだ。
この時ほど怖かったことは人生において他にない。
解約されて、残りのキャッシングや分割払いはどうなるんだよ。
一括請求されるんじゃないか、裁判起こされるんじゃないかと気が気ではなかった。
その週の金曜ロードショーがたしかラピュタだったかな。
ラピュタの面白さと現在の心境がぶつかり合って、何も感じなかったな。
あれほど虚無なラピュタはもうないだろう。あってたまるか。
考えに考えて(考えたつもりだったが、あの時の精神状態でまともに思考できるわけない。ましてや夜に考え事などしてはいけなかった。長いうつ病転職生活で学んでいたことすら忘れていた。)
親に金を借りた。
10万。一括請求されたときのことを考えてお願いした。
あと、借金してることも伝えた。
もうやめてねと言われて、米とか食糧を送ってもらえた。
ありがたさと情けなさがいっぱいになって、涙すら出なかった。
強制解約されたとこの次の月の引き落とし額が来たときは心底ほっとしたぜ。
結論から言うと、一括請求は来なかった。分割もまだ効いてて、少額ながら今もまだ払っている。
じゃあ借りた10万はどうしたかというと、去年働いていなかった分の国民健康保険の一括請求がきたから、それに当てた。
106000円とかそれくらいだったかな。
これに加えて、残業しまくったおかげで、返済には間に合うようになり、平和が訪れた。
1日の催促電話数、0!!
休み時間中にスマホを立ち上げて、催促の電話がないってことはこんなにも幸せだったなんて、知らなかった。
公園の無料の水がありがたいのも、催促の着信がないのがありがたいのも知らなかった。
まだまだ自覚できないありがたさってあるんだろうなあ。家とか?
家賃とスマホ代は優先して払ってるからそれはなかった。
不幸中の幸いってやつかな
借金生活は、やり遂げて糧にするか、死ぬか。どちらかしかない
思い出したようにつらつらと書き連ねて、思ったけど、あまりにも馬鹿すぎたな~!!🌞
ただまあ、得られたものもあるよ。自分の本音というか、真の願望も見えたし。
何よりメンタルに芯金が入り、数段成長した。動じない。
借金生活は、やり遂げて糧にするか、死ぬか。どちらかしかない。
生きようとする意志は何よりも強い。ってるろうに剣心の比古清十郎が言ってたな。
まさか実感する日がくるとはねえ!
スーパー読みにくいし文章の体を成してない。
まあ読んでくれや。地獄を追体験してくれ。